土曜学校に通っていた六年間の話

小学校の六年間、毎週土曜、土曜学校に通っていた。
 
場所は、修道院が経営する幼稚園で、僕が通った幼稚園だった。そこで聖書の勉強をしていた。
六年間、ほぼ毎年皆勤賞だった。
なぜそんなに、きっちりと通っていたのか考えてみると、きっかけは一年生の時は一度ほど休み精勤賞をもらったことだと思う。
子供の僕は、休まないと賞(何か景品)がもらえること、何回か休んでももらえる精勤賞より一度も休まない皆勤賞の方がいいこと、などを感じ取り、二年生以降は確か一度も休まなかったように思う。
休まないようになるとそれが習慣になり、休めなくなった、というのが事実に近いと思う。休んで皆勤賞がもらえなくなるのが、もったいない、という思いがどこかにあったのだろう。
 
しかし、恐らくだけれど、というか間違いなくだけれど、その頃の経験が今の僕を作っている。
六年の間には、そこでできた友達と遊んでいた時期や、幼稚園で仲がよかった友達が土曜学校にきてくれるようになった時期、他に全然通っている子供がいなくてほとんど1人で過ごしていた時期もあった。
 
なぜそうまでして、僕は土曜学校に通い続けたのか。
すで、皆勤賞や休まない習慣と書いてしまったけど、どうにも腑に落ちない気持ちがある。
受動的な子供だったから?
土曜学校が好きだったのか?
よくわからない。けれど、そのよくわからなさは大事なもののような気がしている。